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長崎新聞「思い出ロード」

昨晩は
http://tezukuripan.blog94.fc2.com/
Yさん(1期卒業)が レッスン時に
本日は 
http://poco3.exblog.jp/
Aさん(3期卒業)が 遊びにきてくれました。 
お二人とも  よーきた、よーきた♪ ウェルカム~☆ 
差し入れ 沢山ご馳走様です。
Aさん、夏頃には
新しいブログに変更する予定です。(とても楽しみ)


長崎新聞 6月15日 うず潮 タイトル「思い出ロード」 宮下由美子

「小さい頃からお母さまのお手伝いをされていたんでしょう」
職業柄、そう聞かれることが多いが、
私が料理に興味を持つようになったのは、一人暮らしを始めた頃だ。

長年、住み慣れた故郷を離れての一人暮らし、本当は、寂しかった。
いや、寂しいのは一人だからではなかった。
自分が夢中になれる次の目標を完全に見失っていた。
小さな台所で、料理をする事が唯一楽しみだった。

将来の職業を模索していた私は、
手当たりしだい、自分の世界を広げていった。
サークル活動だけではなく、
海外旅行をはじめ興味がある事には何にでも首を突っ込んでいたので、
はたから見るとアクティブな学生に映っていただろう。

数年が経過し、私は卒業後の進路を真剣に考えなければならなかった。
しかし、打ち込めるものが何かわからず、
いまだに五里霧中の状態であった。

そんなある日、福岡市大名の古い小さなアパートの料理教室を発見した。
チラシを手にしたその足で、いそいそと入会した。
月に一度、年上の女性たちに囲まれて、料理を作り、
皆でたわいもない会話をする。
その空間、その時間、目にすること耳にすること全てに胸が高鳴った。
将来の目標がぼんやりしたものから、やっとはっきりしてきた。

その後、会社勤めの後、
東京へ出て本格的にパン教室の講師をすることになる。
しかし、私のパン講師の原点はこの福岡の料理教室にあると考えている。

今でも、どきどき、所用があって福岡に行く折には、
その古いアパートの横をわざと通る。
このほろ苦い思い出は、
何年たっても一向に成長しない今の私そのものであるが、
私のいとしい思い出ロードである。

今、就職が決まらず、もがき苦しんでいる若者に言える事は、
就職活動の期間とは
何もエントリーをして試験を受けに行くばかりの時間ではない。
自分が何をしたいか、なぜ、そうしたいかを深く自分に問う、
苦しくも豊かな時間であると私は思う。
苦しんだ分だけ、必ず自分を生かせる仕事(役割)をつかめると思う。

by yumikomiyamiya | 2012-06-15 00:00

宮下由美子


by 宮下由美子 (みやしたゆみこ)
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